教室便り2012号 テストの効果的な振り返り方
皆さんはテストが返ってきた後にどのように振り返りをしていますか。
テストの振り返り=反省会になっていませんか。
テストを振り返る目的のひとつは、次回のテストでいい点を取るための戦略を立てることだと思います。
テストの振り返りで具体的にみるポイントは大きく3つに分けられます。
① 点数の落とし方
・ケアレスミスをしていないか。
問題文の読み間違いがないか、途中計算や途中式を確認し、ミスをしないように具体的な対策をとります。
・間違えた問題は「わからない問題」かそれとも「見たことはあるけれど忘れてしま った問題」かを分ける。
「わからない問題」の場合は、まず使用した問題集と同じ問題があるかどうかチェックし、同じ問題がなければ、その問題の解き方を覚えて下さい。
同じ問題があれば、練習不足が原因です。
次回のテストに向け、練習量を増やす必要があります。
「見たことはあるけれど忘れてしまった問題」の場合も練習不足が原因です。
・時間は足りていたか。
時間が足りない場合は、普段の学習からスピードを意識して学習しましょう。
また、テスト当日はできる問題からやり、問題を見てすぐに解答できない問題と時間がかかりそうな問題は後回しにし、まずは最後まで問題をやるようにしましょう。
② テストの出題傾向
問題集からよく出題されるのか、配布したプリントから出題されるのか、それとも教科書かなど、先生のテストの作り方にも特徴があります。
その特徴を知ることができれば、効率よく勉強することができます。
③ 次はどのように取り組むべきか
次回のテストまでどのように行動するのか具体的に考えることが重要です。
親子で振り返りをするときに注意することは「子どもが自分で決めること」です。
「次は〇〇しようね」と指示をするよりも「次は〇〇したらどうかな」と提案をして下さい。
また「次はケアレスミスをしないようにするためにはどうする?」と問いかけ、本人に考える機会を与えて下さい。
質問をしても答えられない場合は提案をしていきましょう。
そして最後は子ども自身に決めてもらうようにします。
振り返りをするには技術が必要です。
塾では中・高校生はこれらのことを踏まえて振り返りを行っています。
やみくもに振り返りをすると、どうしても過去のことに目がいきがちです。
「こうしたらよかったのに」「なんでやらなかったのか」「ちゃんと練習したのか」など、そう考えることは意味がないことではありませんが、過去の行動を変えることはできません。
振り返りで大切なことは過去のことは事実だけを確認し、未来のこと(これからのこと)に目をむけ、「次はどうする?」を考え、自分で決めることです。
そうすることで、振り返ったことが次の行動につながりやすくなります。
そして、行動が変われば結果も変わってきます。